先日、第3回施設内研究発表会が行われました。
についてです。
最初の発表は「事例を通して意思決定支援を考える」についてです。
認知機能が低下している患者さんの支援にあたり、本人の意思を尊重できているのか、自分の考えを押し付けていないかなど、ジレンマを感じることがあります。
今回は自宅退院を希望する患者さんに対し、施設入所の方向で支援を行ったケースについて、意思決定支援の観点に絞り、どこにジレンマを感じたのか考察し、課題を明らかにすることが目的です。
患者さんの意思を尊重することはもちろんですが、患者さんにとって何が一番大切なのかを考えないといけないためジレンマが生じるのだと感じました。担当者会議や自宅訪問などを行い、患者さんの背景を知ることで、患者さんに寄り添った提案を行っているのだと思いました。
次に、「偶発外傷に対するスタッフの意識調査」についてです。
当院の事故報告書はチェック方式を採用しています。
偶発外傷というのは、気づいたら怪我をしていたというような「受傷経緯が不明な外傷」や「主にケア中に起こったと推測される偶発的な外傷」をまとめています。
今回5年間の集計を行い、スタッフの「偶発外傷」に対する意識調査アンケートを実施し、結果について文献的考察を加えての報告でした。
過去の集計を行い検証することで、その年だけでは見えてこない原因を見つけることができるのだと感じました。
例えば下肢の皮膚剥離については原因を推測し、予防の実施につながっていました。
今回のような結果の積み重ねが、安全で質の高い医療の提供につながるのではと思います。
(事務所:中嶋)
先日、褥瘡委員会によるビデオ研修がありました。
今回の研修のテーマは、拘縮予防の観点でのポジショニングです。
ポジショニングとは 、患者さんの安楽な状態を保持することです。
その保持のためにクッションなどを使用して身体がずれないようにします。
適切に行うことで褥瘡、拘縮や変形の予防につながります。
ポジショニングはその目的や視点によって方法がかわってくるので、どのような観点で行うのかを理解しなければなりません。
また、患者さんのその時の身体の状態に合わせたポジショニングが必要となってくるため、他職種間での情報交換が重要となります。
日頃からの職員同士のコミュニケーションの場の大切さに、改めて気付くことが事ができた研修となりました。
(作業療法士:小栁)
7月8日、8月12日の2回にわたってリスクマネジメント委員会の研修がありました。
昨年度各部署から報告が上がったインシデント・アクシデントの集計結果とそれをもとにした、各部署それぞれのトピックスの発表です。
インシデント・アクシデント報告はその分析を行うことで、同じ様な「ドキッとする事例」を防ぐ為の対策を立てることが出来るんだな、と研修の度に認識を新たにします。
ついつい報告もしなくていいのでは、となりがちですがそうなることがないようにと思わせられた研修でした。
(担当:PSW 能戸)
研修内容は、『正しい手洗い・吐物処理について』でした。
コロナ禍の今、手洗いの回数は増えていますが、ここで改めて正しいやり方を復習でき、とても良かったです。
吐物処理は、円滑かつ安全に行うには事前の準備や手順がとても大切になりますが、その事前の準備や手順がなかなか覚えられません。
そんな物覚えの悪い私の様なスタッフの為にも、マニュアルカードが用意されています。
また、定期的に吐物処理の研修は行なわれているので、再確認を繰り返していく中で、少しずつ身についてきているのかな?とも思います。
実際に吐物処理を行う際は慌ててしまうかもしれませんが、その時にはこの研修を思い出し、マニュアルカードも役立てながら、しっかり対応したいと思っています。
感染対策の第一歩として今学びなおす事で、手洗いについても吐物処理についても、いかに重要であるかを再確認することが出来ました。
(2病棟 介護福祉士:谷崎)
6月は行動制限委員会より、任意入院と医療保護入院、隔離の定義、拘束の定義の院内研修がありました。
患者さんの生命の保護及び重大な身体損傷を防ぐという目的と観察の強化をしっかり行わないといけない事を勉強しました。
行動を制限するにあたっては細かい決まり事があり、それらの決まりに違反しないように、主治医や各職種での協議、検討の大切さを知りました。
身体拘束は、出来る限り行わないに越した事はないですが、本人の身を守る為、スタッフを守る為には必要と感じました。上記の説明通り、しっかり協議し検討する大切さを知りました。精神保健福祉法と言う言葉は、日ごろ滅多に聞かない言葉ですし、こういう時に勉強ができ、少しずつでも理解していく事で、どう患者さんを守っていくかを考える研修となりました。
(3病棟 介護福祉士:長谷川)
今回は防災委員会の委員長より、防災委員会のことと先日行われた避難訓練のお話を伺いました。
防災委員会は各部署から1~2名選出され、現在13名が委員会に所属しています。
年に1回、全職員を対象に病院内の消火設備、防災設備について院内研修を行っています。
(先月行った研修はコチラ👈をクリック)
目的は消火栓・防火扉・排煙窓の設置場所、設置目的、使用方法を動かしながら説明し、実際に触ることで消火設備、防災設備を身近に感じてもらうことです。
消火栓は実際に放水も行います。
そして先月は避難訓練を行いました。避難訓練は、万が一火災が発生した時、患者さんの生命、安全を守ることを目的に行っています。
避難訓練は、昼間想定と夜間想定の年2回です。昼間想定と夜間想定の大きな違いは病院スタッフの人数です。
夜間の少ない人数でどうすれば患者さんの生命、安全を守れるのかが長年の大きな課題です。
また、車椅子利用の患者さんが増えており、その方たちの避難誘導も大きな課題になっています。
さまざまな課題をどう克服できるのか、防災委員会が主となり日々奮闘しています。
火災が発生したら、〈発生場所確認〉→〈初期消火〉→〈通報〉→〈避難誘導〉という基本的な手順があります。
この中で重要なのは、〈初期消火〉と〈通報〉です。
初期消火は消火器をもって素早く発生場所へ駆けつける訓練です。
炎が小さい内に初期消火できれば、患者さんの生命と安全を守ることにもつながります。
通報は正確な情報を消防署に伝え、一刻も早く救援に来てもらうため最も重要です。
実際に119番へ電話をして通報訓練を行います。
避難誘導は、車椅子に約30kgの土嚢を乗せ、人力で2階から降ろす訓練を3年前から行っています。
車椅子の患者さんが増えているためです。しかし実際は30kg以上の方が多いため、重量を増やそうと考えています。
また、病院職員を対象に消火器の使用訓練も行っています。職員のほとんどは消火器の使い方を知っていますが、万が一の時にその実力を発揮することができるために繰り返し訓練を行っています。
また、3病棟には2019年3月にスプリンクラーが設置されました。
スプリンクラーについては防災委員もよく理解していないところがあるので、しっかりと説明できるよう勉強しなければと思っています。
(防災委員会:田中)
出口病院 認知症疾患医療センターより、3月31日(水)16:00~
「認知症について」 WEB研修会(ZOOM)を行いました。
最近の話題を中心に、国の施策や認知症の薬物療法などについて、
認知症疾患医療センター長 出口之医師 が講師を行いました。
出口病院の職員も、別室で参加しました。
主な内容は、
アンケートでは、薬のことなどとても分かりやすく、今2つの薬剤が疾患修飾薬として期待されているんだなと知りました。
ウェブで開催してくださると大変助かります。今後もお願いしたいです。との意見がありました。
私も実際に参加し、認知症の薬の現状を知りとても勉強になりました。
職種が違うと薬のことに関してはまったく知らないことが多いため、
このような研修会に参加することは職種問わず大切だと感じました。
また、参加者の皆さんから今後の研修で取り上げてほしいテーマもたくさんいただきました。
参考にしながら今後の研修会に活かしていけたらと思います。たくさんのご視聴ありがとうございました。
(広報委員:中嶋)
3月の院内研修は、医療機器の取り扱いと救急蘇生法についてでした。
今回もビデオ研修となりました。
救急蘇生法についての研修では、夜勤帯での対応を想定し、
担当した委員会の委員が出演したビデオで具体的な対応を学びました。
傷病者を発見したら慌てることなく、報告を行っていくこと。
連絡を受けた側が何を確認するのかの内容。
当直医が到着するまでの一連の流れを学ぶことが出来ました。
救急蘇生法やAEDの使用方法についても改めて確認する事ができました。
今回は意識がなく、脈も触知出来ない状態で発見された、というケースを想定していました。
その場合にはAEDを使用することや、その場合に気を付けるべき注意点などを確認しました。
毎年必ず行うべき研修となっていますが、夜勤に携わることがない職種にとっては
緊急時にどう対応するのか学ぶ機会となりました。
(担当:PSW 能戸)
先月、防災委員会によるビデオ研修が行われました。
研修の内容としては、
病院にある消火設備・防火設備の仕組みや目的の把握、使用方法についてです。
消火設備の中ですぐに頭に浮かぶものが消火器ですが、病院内にはいくつ設置されていてどこにあるのでしょうか。
院内見取り図を確認し、改めて認識することができました。
排煙窓についてですが、普段から開閉しておかないと窓が開きにくくなってしまうそうです。
いざという時のためにスムーズに使用できるよう、普段から排煙装置に触れておく必要があると思いました。
消火栓には、1人で操作が可能なものと操作に2人必要なものと、2種類があります。
緊急時の状況に合わせて使い分けたり、必要であれば人を呼んだりしなければなりません。
スプリンクラー設備は、一度作動すると自動では停止しないため、停止方法の理解も必要です。
いざ災害場面に立ち会うと、誰しも慌ててしまい、混乱が生じてしまいます。
入院患者さんの命はもちろんのこと、自分自身の命を守るためにも、今回の研修では日々の備えが大切であることを学びました。
(担当:作業療法士 小栁)
先日、第2回施設内研究発表会が行われました。
「A病棟認知症治療病棟における看護・介護職の腰痛実態調査」
「重度認知症デイケアの玄関スペースが利用者にもたらす効果」
についてです。
最初の発表は「A病棟認知症治療病棟における看護・介護職の腰痛実態調査」についてです。
目的は、認知症治療病棟に勤務する看護・介護職者に対して、ケアを行う際の腰痛の実態把握と介護腰痛予防の必要性の検討です。
腰痛を生じている人は7割以上という回答結果で、ケア別にみると排泄介助が最も多く次いで移乗介助、入浴介助と続き高い割合を占めていました。
また、今回身体的負担の少ない‟コミュニケーション技術”でも15%が腰痛を生じているということでした。
コミュニケーション技術でもストレスにより腰痛を生じている結果が見えたことはとても驚きました。
腰痛は介護・看護職にとって切っても切れないものであり、職員にとって最も身近な議題だと思います。
今後、腰痛予防への取り組みが必要になってくると感じました。
次に「重度認知症デイケアの玄関スペースが利用者にもたらす効果」の発表です。
目的は、デイケア利用中に玄関スペースで過ごす利用者がおり、利用者は何を目的に玄関スペースで過ごすのか、玄関スペースが利用者にもたらす効果についての考察です。
集計の結果、玄関スペースに来た利用者は25名。来た理由で最も多かったのは「休憩・午睡」、次いで「バス・車待ち」「帰りたい」「職員と話したい」「外に出たい」「外を眺めに」の順でした。
その他にも滞在時間や活動参加状況、病名別、男女比、認知機能検査結果・MMSEの結果別で細かく集計されていました。
玄関スペースがもたらす効果や対応が、個別プログラムの一つであると看護職員間で共通理解でき、
今後は多職種とも共有し、よりよい環境作りやチーム医療につなげていきたい、と話がありました。
実際に私もデイケアを訪れた際よく目にする光景で、この行動にどういう効果が得られるのかという視点で考察されたことがすごいなと感じました。
利用者さんにとってよりよい環境にしていくためにはどうしたらよいか。という想いが伝わってきて、とても勉強になりました。
(事務所:中嶋)